転ばぬ先の杖 HDD予防交換のススメ

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本格的に夏になり、毎日暑い日が続いています。

特に先週あたりからは極端に暑くなっており、機械製品には大変厳しい状態になっています。

炎天下のなか携帯電話を使っていたら熱暴走したり、充電が出来なくなったりといった不具合に合われた方も多いのではないでしょうか。今年は特にポケモンGOを炎天下の公園でやっていたら・・・・といった事象が増えている様子。

実はこの温度による問題は機器を操作出来なくなる不具合以外にも機器の寿命にも影響があります。

 

サーバやパソコンでもこの現象と無縁ではなく、高温のまま使用し続けると著しく性能が低下したり、故障しやすくなります。特に温度の高い環境下でシステムを運用すると故障する確率が大幅に上がることがわかっています。

各メーカーから発売されている一般的なデスクトップ用のHDDの故障目安は3年程度と言われますが、この故障目安、実は一日8時間、40度以下で維持した場合に限りますので、サーバで使用した場合、現実にはこの枠の中で運用するのはほぼ不可能であることがわかります。

物理的にガリガリ音がしていたり、明らかに回転していないものの故障は判別が簡単ですが、一見きちんと動作しているように見えるHDDの障害はどうやって見分ければ良いのでしょうか?

 

ちなみに以前はよくHDDの故障目安としてMTBF(平均稼働時間)が利用されて居ましたが、MTBFの算出方法は磨耗や経年劣化、熱の影響等を考慮していません。

とはいえHDDが故障しているかどうかの指標がないとどのタイミングで交換をすれば良いのか判断するのが難しいのが実情です。

 

そこで最近よく利用されているのがS.M.A.R.Tです。

現在市販されているHDDはこの機能を搭載していますので、HDDベンダーのWebサイト上にあるツールや、フリーソフトなどを利用すればHDDの状態が良好かどうかの指標に出来ると思います。

RAID環境下に有る場合、この手のツールからは直接閲覧が出来ないこともありますので、Avago(旧LSI Logic)製品などはMegaRAID Storage Managerを使用してください。

リードエラーや代替セクタの使用量、各種エラーレートなどを参照して障害判定をするため、サーバメーカーの公式診断用のデータとしても利用されています。

S.M.A.R.Tの診断ツールで深刻なエラーと判定されたものはもちろん、速度が低下していたり、エラーレートが増えていたり、代替セクタの残り領域が少なくなっていたりする場合はそのHDDは交換をお勧めします。

特に、一般的なデスクトップ用HDDをサーバ内に転用している場合は、1~2年周期での交換をお勧めします。

 

障害が起きつつあるのに気づかずにいて故障した結果、データを全て失うという悲しい結果にならないように、HDDの健康状態に気をつけましょう。

万が一故障してからのデータ復旧になると機器のリプレイスが何回も出来てしまうほどの費用がかかってしまう可能性も・・・

もちろんバックアップも忘れずに!!!

 


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