2012年8月 のアーカイブ

Proliant DL360G5 にSSDを搭載して見ました

2012年8月29日 水曜日
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1Uサーバとして実績のあるDL360G5ですが、CPUやメモリは余裕があってもHDD周りで力不足を感じることはないでしょうか。ただ、現行のG8を購入するまでは予算も厳しいし、パフォーマンスもそこまで必要としないケースも多々御座います。そこでHDDを設定変更することでパフォーマンスが大きく向上します。また、SSDを搭載することでHDD以上のパフォーマンスを発揮します。

本体の仕様ですが

Xeon x5460(3.16GHz) x2CPU

メモリ 4GB

Smart-Array p400i 256M バッテリー無し

WindowsServer2008R2 Std インストール

OCZ社エンタープライズSSD D2CST251M11-0120を1,2番スロットに搭載してRAID0を構築。

HP純正SAS 3Gb 15,000rpmのHDDを3~6番スロットに搭載してRAID0RAID5を構築

実験1:SSD、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID0

 

実験2:SSD、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID0

やはりSSDは高速です。ランダムのWriteスピードがしっかり出ていますのでDBサーバや仮想化サーバと言ったランダムアクセスが多い環境にはもってこいです。

実験3:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID0

 

実験4:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID5

 

実験5:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID0

 

実験6:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID5

SSDと比べると見劣りしますが、設定次第ではまだまだ使えます。当店で出荷するDL360G5の大半が実験4のパターンで、HDDは10,000rpmです。そのためCPUやメモリに余力があってもHDD周りが遅いために本体を買い直しというケースに繋がります。

DL360G5ではSAS増設ケーブルを取り付けることで、最大6台までHDDを搭載できます。そこでベストセッティングとしてはP400iのWriteキャッシュをONにしてSAS 3本でRAID5(OS領域、バックアップ領域)、SSD3本でRAID0(データ処理領域)と言ったパターンと、SAS 2本でRAID1(OS領域)、SSD4本でRAID0(データ処理領域)、外付iscsiストレージでデータバックアップ領域(NASでは遅いためiscsiを使います)と言ったパターンが御座います。なおP400iでWriteキャッシュをONにする場合はバッテリーを搭載する必要が御座います。無しでも出来ますが予期せぬ本体停止時にデータがロストする危険性が御座います。

このあたりを改善していただければDL360G5もまだまだ延命できるのではないでしょうか。ただ、本体の劣化は出荷年数から考えても避けられませんので新機種を導入することを視野に入れながら運用して頂ければと思います。

Primergy TX100S3 にMB994SP-4S+SAS+SSDを搭載して見ました

2012年8月25日 土曜日
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好評販売中のPrimergyTX100S3の5インチベイに2.5インチユニット MB994SP-4S を搭載して、2.5インチを4本搭載できるようにカスタムしました当店オリジナルモデルを作成しました。

SATAではファイルサーバとして使うには問題無いですが、DBサーバや仮想化サーバでは、CPUやメモリに余裕があってもディスク周りがボトルネックとなります。そのため高速のSASを使用するケースが一般的です。そのSASを圧倒的にスピードで上回るSSDを使用するケースも増えて来ております。

しかしTX100S3はSATA以外を搭載することが本体仕様上難しいです。そこでMB994SP-4Sという2.5インチのSSDとSASが4本利用なユニットを組込ました。ストレージパフォーマンスを引き出すために6Gb RAIDカードも必須となります。

写真のように5インチベイを取り外してMB994SP-4S を搭載します。若干当たりがでてきついところもあります。

RAIDカード(富士通純正 6Gb 512Mキャッシュモデル)をPCI-Eに取り付け、SAS対応ケーブルでMB994SP-4Sの4つのコネクタと接続します。

TX100S3は昔の白い電源コネクタを搭載しておりません。そこでSATAの電源を変換するケーブルを用いてMB994SP-4Sへ電源供給します。

ハードウェアとしてのセッティングはここまでです。その後はMB994SP-4SへSAS、SSDを搭載して頂き、RAIDカードのWebBIOSでお好みのRAID設定を行ってください。今回はHDDの速度重視での実験をするために下記のような構成を行いました。

●富士通純正 RAIDカード上

2.5インチSAS 73GB 15,000rpm(ST973451SS) 2本でRAID0(WriteキャッシュON)

SSD128GB(OCZ Agility4 AGT4-25SAT3-128G) 2本でRAID0(WriteキャッシュON)

●TX100S3 オンボード エンベデットRAID

3.5インチSATA 160GB 4本でRAID1+0(WriteキャッシュON)

●OS WindowsServer2008R2 Std

OSインストール後にベンチマークを行いました。

SAS 73GB(15k)x2本でRAID0(WriteキャッシュON)

SSDx2本でRAID0

SATAx4本でRAID10(WriteキャッシュON)

以上の結果から、SASもかなりの速度を出しておりますが、SSDにはかないません。SATAは至って普通の速度です。ストレージの速度を上げるのであれば現状ではSSDを利用するのがベストな選択です。ですが、SSDは速度と引き替えに故障するタイミングが分かりません。また商品の品質にバラツキが多いため速度が出る組み合わせとそうでない組み合わせも御座います。まだまだ安定性が未知な部分も御座います。このような状態を改善しましたOCZ社のエンタープライズSSDもございます。価格は高めですがメーカーで品質を高めたモデルとなりますのでこちらを利用されるのもありかと思います。なお単品販売は出来ません。サーバーとの組込販売のみでご提供となりますので都度お見積いたします。

こういった状況からSSD領域で使用するデータは必ずバックアップを取ってください。データが消失しても復旧が出来る環境を構成せずに運用していますと突然データが消え全てが台無しになる可能性が十分考えられます。

MB994SP-4S内でSASまたはSATAを2本でRAID1を構成してOS領域として運用。SSD2本でRAID0を構成してDB領域として運用。本体内部の3.5インチSATAを2本でRAID1、4本でRAID1+0を構成してデータのバックアップ先として運用。この組み合わせが標準的かと考えます。本体が故障する場合もありますので外部ストレージにバックアップを取る方法も必要です。

注意点として、本機の電源容量が250Wのためこれ以上のパーツ増設は厳しいです。NICを1枚追加ぐらいが限界かもしれません。Prime95でCPU100%実施時の消費電力が200Wほどでした。また、富士通様ではこのようなカスタムは行っておりませんのでお問い合わせは当店までお願い致します。

今回はTX100S3を利用しましたが、他社サーバーでも構成が可能です。都度お見積致しますのでお問い合わせフォームからご連絡いただければ対応いたします。

 

PrimergyのHDDはMegaraid Storage Managerで管理しましょう

2012年8月23日 木曜日
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現行のサーバではLSIのRAIDが標準となっております。LSIにはMegaraid Storage Managerというソフトウェアがございます。このアプリを使いますとHDDの状態をGUIで確認できます。

英語ですが、JAVAが不要なのでインストールが簡単です。こちらからWindows版をダウンロードできます。Primergy TX100S3のようにノンホットスワップタイプではHDDの故障等目視での確認が困難なのでこのツールを入れておきますとWindows上でHDDの故障やリビルド状態の確認が出来ます。

画面はこのような感じです。サーバ管理ソフトは不要でもこのアプリはインストールしておいた方が良いかと思います。

TX100S3等で使用されているオンボードSATA RAIDも別売りのSAS コントローラも対応しておりますので一画面で複数のRAIDコントローラを確認出来ます。是非お試しください。

Windows Embedded Server 取扱中です

2012年8月21日 火曜日
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弊社はMicroSoftと基本契約を締結しておりますのでEmbedded のライセンスを扱うことが可能です。メリットとしては既に一般販売完了しておりますWindowsServer2003R2やSQLServer2005と言ったOSのラインナップが用意されております。一般販売を行っておりませんWindowsStorageServerもございます。今回のライセンス形態が大きく変わり価格も大幅に上がりましたSQLServerも2008R2がまだ入手可能です。これらのOSは組込出荷が前提となっておりますので単体での販売は出来ません。弊社のサーバーへインストールして出荷が必須となります。

当店でも既にインストール済のモデルを構成しております。CAL不要のStorageServerが好評です。ご注文を頂いてからの作業となりますので通常品より数日納期がかかりますのでご了承ください。また、ご希望の構成を頂けましたら事前に検証いたしまして総額を御提出いたします。お気軽にお問い合わせください。

 

 

TX120S3とDroboProを組み合わせてみました

2012年8月18日 土曜日
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Primergy TX120S3は省スペースサーバとして好評ですが、HDDの搭載本数が少ないためファイルサーバとしては向いていません。そこで、DroboProを使用してHDDの容量を確保してみました。USBでは転送速度が遅すぎるため、iscsiを使用しました。

iSCSIを使う場合は専用のネットワークラインを作る方がパフォーマンスが上がります。TX120S3はNICを2ポート持っていますので、1ポート目はLANで使用して、2ポート目をDroboProのiSCSIと直結する方法をとっています。

Droboダッシュボードから最初はUSBにて接続し、iSCSIのポートにIPアドレスを登録します。外部に出るポートではありませんので、2ポート目と同じセグメントとネットマスクであれば問題ありません。

 

このオレンジ色のLANケーブルで直結しています。

TX120S3はWindowsServer2008R2をインストールしています。iscsiイニシエータを使い、DroboProをマウントします。

マウントが完了したあとは、ディスクの管理でProのボリュームをフォーマットしてドライブ番号を振ってあげるとマイコンピュータの中にProのボリューム領域が出来ますので使用できるようになります。

このボリュームの速度ですが、CrystalDiskMark3を使用して計測してみました。

ランダムはイマイチですがシーケンシャルはiscsiとしては一般的な値が出ました。

次に実測での速度を測る方法として、1GBと5GBのデータをTX120S3に用意して、Proのボリュームに送りました。

1GBのデータを5個数秒おきにコピー 約85秒で完了 約58MB/S
1GBのデータを10個数秒おきにコピー 約160秒で完了 約62MB/S
5GBのデータを3個数秒おきにコピー 約260秒で完了 約57MB/S
1GBのデータを5個まとめてコピー 約100秒で完了 約50MB/S
5GBのデータを3個まとめてコピー 約280秒で完了 約53MB/S

それほど遅い値ではありませんでした。ケーブル直結での速度といった感じでしょうか。社内のファイルサーバの共有化で使用するとハブやクライアントPCの性能で違った値が出てくるはずです。

 

今回、TX120S3に合わせるためにDroboProを縦にしてみました。サイズ的には収まりが良いですが、本来は横置きで使用するものです。もし縦置きにする場合はHDDの値を示す青いLEDがありますがこちらを上にしてください。そうすることでHDDの差し込み向きが下になります。青いLEDを下にしてしまいますとHDDのコネクタが上向きになるためコネクタが外れる恐れがあります。デモ環境で実験中はこれといった不具合は出ておりませんが、長期的に運用すると予期せぬ不具合が発生するかもしれませんのでご注意ください。

青いLED(容量を示すLED)を上にしてください。

WindowsStorageServerで社内ファイルサーバを構成しましょう

2012年8月17日 金曜日
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WindowsにはStorageServerと言うラインナップが御座います。一般流通はしておりません。弊社はこのOSを扱うことが出来るエンベデットライセンス契約をしておりますので取り扱い可能です。StorageServerの一番のメリットは通常の2008R2と違い、同時接続ライセンス(CAL)が不要です。そのため、ファイルサーバで使用の際には50人でも100人でもCALが不要です。

一般的なNASでは個人で手軽に使うには問題無いですが、10人以上の環境ではアクセスが増えると本体が耐えきれなくなりRAIDコントローラが故障してデータの取り出しが出来なくなる恐れがあります。当店で扱っているStorageServerモデルはベースとなるのはIAサーバです。そのため、使用環境に合わせたサーバで本体のセッティングが可能です。タワー型、ラック型といった本体形状、メモリの容量、HDDの種別(SAS、SATA)、HDD容量、RAIDの構成(RAID1,10,5,6等)も案件に応じてセッティング可能です。

また、ベースとなっているOSはWindowsServer2008R2です。そのため、UPSとの電源管理や、バックアップソフトとの相性も問題ありません。操作性もWindowsServer2008R2と同じです。

リモートデスクトップを利用することで一般的なNAS本体が専用管理ソフトやWebブラウザから遠隔管理しているようにサーバをリモート管理できます。リモートデスクトップがセキュリティ的に難しいようでしたら、最近のサーバはリモート管理ポートを標準搭載しています。このポートの有料ライセンスを導入することでサーバOSを遠隔操作出来るようになります。搭載していない機器もございますので導入前にお申し出ください。

WindowsStorageServerはiscsiのターゲットとすることも可能です。現在、VMwareESXi5からデータストアを構成することが可能か検証しております。EMCやNetappを導入したいが価格面で厳しい場合はローコストで大容量の安定したVMwareの共有ストレージが構成出来ますので検証が終わりましたらご報告いたします。

ご注意頂く点は、CALが無制限であるためSQLServerやオラクルと言ったDBサーバにすることはできません。また、社内グループウェアと言ったソフトもライセンス違反となります。あくまでも社内のファイルサーバとしてご使用ください。

 

当店で展開しておりますStorageServerモデルのラインナップを記載しましたのでご参考ください。

富士通 Primergy TX100S3 Workgroupモデル

Workgroupエディション搭載のため総額もお求めやすい価格です。当店オリジナルモデル。25人までの小規模環境でしたら十分な仕様かと思います。小型サーバですので置き場所にも困りません。非常に静音ですのでオフィスにおいても騒音で仕事の邪魔になりません。

富士通 Primergy RX100S6 Workgroupモデル

Workgroupエディション搭載のため総額もお求めやすい価格です。当店オリジナルモデル。25人までの小規模環境でしたら十分な仕様かと思います。ラック型ですので設置場所にご注意ください。

IBM System X3200M3 NASモデル 7328-PES

Standardエディション搭載のミドルクラスです。RAIDカードも業界標準のLSIを使用。HDDはホットスワップ可能なので故障時も入れ替えが容易です。50人程度の中規模環境で最適です。

IBM System x3630M3 7377PAP Standardモデル

Standardエディション搭載の2Uラックマウント型です。当店オリジナルモデル。HDDはSeagate製を使用することでコストを落としました。3TBを12本搭載しておりますので大容量が得られます。一眼デジカメでのRAWデータやハイビジョンムービーデータも大量に保管できます。

StorageServerは3つのライセンスが御座います。下記にライセンス表を掲載いたしましたのでご参考ください。Workgroupは価格も安価ですが、25人までの制限等ございますのでご注意ください。当店ではStandardが最も出荷しております。ご不明な点が御座いましたらお気軽にお問い合わせください。仕様にあわせました機器で最適な構成をご提案いたします。

項目 Workgroup Standard Enterprise
プロセッサーアーキテクチャ x64 x64 x64
最大プロセッサ数 4 4 8
最大メモリ量 32GB 32GB 2TB
最大ネットワークアダプタ数 2 無制限 無制限
ディスク数 6 無制限 無制限
ディスクアダプタ 無制限 無制限 無制限
ハードウェアRAID X X X
最大接続ユーザー数 25 無制限 無制限
ネットワーク ファイル システム(NFS) X X X
分散ファイル システム レプリケーション (DFSR) X X X
ファイル サーバー リソース マネージャ X X X
File Classification Infrastructure (FCI) X X X
BranchCache ホスト型キャッシュモード X
単一インスタンスストレージ (SIS)を用いたファイル重複削除 X X
BitLockerドライブ暗号化 X X X
Microsoft iSCSI Targetソフトウェア オプション オプション オプション
フェイルオーバー クラスター X
マルチパスI/O X X
Hyper-V ゲスト 1 2
Faxサービス X X X
ドメインへの参加 X X X
読み取り専用ドメイン コントローラー (RODC) X X
Active Directory Lightweight Directory Services (AD LDS) X X X
DNS X X
DHCP サーバー サービス X X
Windows Searchサービス X X X
Windows Management Instrumentation (WMI) X X X
Windows Serverバックアップ X X X
ユーザー インターフェースやユーザー エクスペリエンスといったOEMカスタマイズ可能なOOBE X X X

PrimergyでServerViewを使わずにWindowsServer2008R2をインストールする

2012年8月13日 月曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 1 分 4 秒

PrimergyTX100S3,RX100S7等でServerViewを使用せずWindowsServer2008R2をインストールする方法です。

まず富士通サイトにございますこちらのPDFを参照ください。インストール方法が記載されております。

次に機器に合わせて下記のドライバをダウンロードしてUSBメモリにいれてください。

1-1,ソフトウェアRAID Embedded MegaRAID Windows Driver(オンボードSATA RAIDを組んだ場合)

1-2,LSI SASアレイコントローラMegaRAID SAS Windows Driver(RAIDカードを搭載した場合)

2,チップセットドライバ(OSインストール完了後に使用します)

3,LAN Driver & Intel (R) PROSet(2ポートNICのドライバになります)

WindowsServer2008R2では、オンボードSATA RAIDを組んでいますとドライバがありませんのでデバイスが見つからないと言った内容のエラーがでます。そこで、USBメモリから1,のドライバを当ててください。そうするとHDD等見えるようになりますのでインストールが先に進みます。その後はインストール完了後に2,と3,のドライバを当ててください。以上でインストールが完了できます。

なおこの方法ではサーバー管理ソフトがインストールされませんのでご注意ください。

最低限、HDDの状態だけは管理しておきたい場合は富士通のRAIDマネージャーよりLSIのMegaRAID Storage Managerがお勧めです。英語ですが、JAVAが不要なのでインストールが簡単です。こちらからWindows版をダウンロードできます。TX100S3のようにノンホットスワップタイプではHDDの故障等目視での確認が困難なのでこのツールを入れておきますとWindows上でHDDの故障やリビルド状態の確認が出来ます。