1Uサーバとして実績のあるDL360G5ですが、CPUやメモリは余裕があってもHDD周りで力不足を感じることはないでしょうか。ただ、現行のG8を購入するまでは予算も厳しいし、パフォーマンスもそこまで必要としないケースも多々御座います。そこでHDDを設定変更することでパフォーマンスが大きく向上します。また、SSDを搭載することでHDD以上のパフォーマンスを発揮します。
本体の仕様ですが
Xeon x5460(3.16GHz) x2CPU
メモリ 4GB
Smart-Array p400i 256M バッテリー無し
WindowsServer2008R2 Std インストール
OCZ社エンタープライズSSD D2CST251M11-0120を1,2番スロットに搭載してRAID0を構築。
HP純正SAS 3Gb 15,000rpmのHDDを3~6番スロットに搭載してRAID0とRAID5を構築
実験1:SSD、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID0
実験2:SSD、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID0
やはりSSDは高速です。ランダムのWriteスピードがしっかり出ていますのでDBサーバや仮想化サーバと言ったランダムアクセスが多い環境にはもってこいです。
実験3:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID0
実験4:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ OFF、RAID5
実験5:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID0
実験6:SAS、RAID P400i Writeキャッシュ ON、RAID5
SSDと比べると見劣りしますが、設定次第ではまだまだ使えます。当店で出荷するDL360G5の大半が実験4のパターンで、HDDは10,000rpmです。そのためCPUやメモリに余力があってもHDD周りが遅いために本体を買い直しというケースに繋がります。
DL360G5ではSAS増設ケーブルを取り付けることで、最大6台までHDDを搭載できます。そこでベストセッティングとしてはP400iのWriteキャッシュをONにしてSAS 3本でRAID5(OS領域、バックアップ領域)、SSD3本でRAID0(データ処理領域)と言ったパターンと、SAS 2本でRAID1(OS領域)、SSD4本でRAID0(データ処理領域)、外付iscsiストレージでデータバックアップ領域(NASでは遅いためiscsiを使います)と言ったパターンが御座います。なおP400iでWriteキャッシュをONにする場合はバッテリーを搭載する必要が御座います。無しでも出来ますが予期せぬ本体停止時にデータがロストする危険性が御座います。
このあたりを改善していただければDL360G5もまだまだ延命できるのではないでしょうか。ただ、本体の劣化は出荷年数から考えても避けられませんので新機種を導入することを視野に入れながら運用して頂ければと思います。