2013年8月 のアーカイブ

Primergy RX350S7で24台のHDDを搭載するとどのくらいの速度がでるか検証

2013年8月28日 水曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 1 分 11 秒

今回、Primergy RX350S7が入荷しました。オプションのストレージ追加ユニット付きです。2.5インチのHDDを24台も搭載できます。RAIDカードは1GBのRAIDカード(D3116)を使用。

HDDを24台搭載してどのくらいの速度が出るか検証してみました。SSDを使いたいところですが持ち合わせが無いため、6Gb/sのSAS 300GB(15,000rpm)を24台搭載してみました。現行では最速のSASになります。

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今回はRAID0とRAID10で検証してみました。速度重視の実験なのでRAID5,RAID6は採用しませんでした。

LSIのWebBIOSでRAIDを構築し、WindowsServer2008R2をインストール。その上でベンチマークを走らせました。

RAID0

raid10

AJA

AJA10

RAID0、RAID10ともにシーケンシャルの値は高いです。ですが、IOPSを示すQD32はそれほど高い値にはなりませんでした。HDD、RAIDカードがこのくらいで限界のようです。

IOPSも稼ぎつつデータも保持したい場合はRAID10を、とにかく速度重視でデータの損失は覚悟の上でしたらRAID0を構成してください。この値でも満足できないとなりますとSSDをフル実装+PCI-E Gen3.0の最高級RAIDカード+RAID0の導入が必要となります。もしくは専用RAIDユニットの導入になります。

現代はデータ社会です。巨大な顧客データや営業分析データの運用、ハイクオリティな画像処理など一昔では考えられないほど進化しています。これらを快適にかつ素早くこなして行くにはストレージの高速化が必須事項です。CPUやメモリを一新したサーバの導入より最新鋭の高速ストレージの導入をお勧めします。

ですが、ストレージだけ最速でも作業環境が遅いと意味がありません。(一般的なWindowsPCのネットワーク環境なら50から60MB/s程度です。)速度をがっちり稼ぐにはファイバーチャネルや10GbEの導入が必須です。当店ではストレージとそれを活かす作業環境をトータルでご提案できますので、お気軽にお問い合わせください。

EonNAS導入~運用開始まで

2013年8月26日 月曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 1 分 20 秒

今回から数回にわたりまして、EonNASを導入から運用まで記事にしていきます。

 

本機はHDDを取り付けない状態での販売は行っておりません。Infortrend社の純正HDDを組み込んでの出荷か、弊社で互換リストに記載のあるHDDを組み込んでの出荷となっております。弊社でRAID構築まで完成させた状態でのご提供ですので初期不良の心配も無く、ネットワークに取り付けるところから始めるだけで導入できます。

 

ネットワーク上でEonNASを検索するためには、付属DVDにございます「EonNAS Finder」をWindowsマシンの上でインストールしてください。

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そして、ネットワーク上にございますEonNASを検索いたしますとこのように検出されます。弊社のデモ機はすでにIPアドレスを振っておりますが、デフォルトではNIC1が「10.0.0.2」です。「IP設定」を選んでいただき機器固定のIPアドレスを登録願います。DHCPはIPアドレスが変わりますので使用しないでください。

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 もし、検索されない場合はセキュリティソフトかWindowsファイヤーウォールがNASFinderをブロックしている可能性が高いです。一度オフにしていただき再実行願います。

 

IP設定を選びますとこのような画面が出てきます。弊社のデモ環境のIPアドレスが出ておりますが、ここをお客様のネットワーク環境に合わせてIPを設定してください。

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IPアドレスの設定が完了しましたら、設定したポートのEonNASをダブルクリックすると、このような設定メニューがブラウザ経由で表示されます。デフォルトは英語になっておりますが、画面右上にランゲージがありますので、ここから日本語に変更が可能です。

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初期ユーザー名とパスワードは、「admin」「admin」です。

以上の流れを簡単にまとめますと、

①本体をネットワーク環境に接続

②Windows機にNASFinderをインストールしてEonNASを検索

③IPアドレスを設定

④設定した機器をダブルクリックしてメニューを表示

⑤ユーザー、パスワード ともに「admin」でログイン

 

次回は設定メニュー内の操作方法を記載いたします。

 

 

Infortrend製NAS EonNAS 取り扱い開始しました

2013年8月20日 火曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 3 分 2 秒

弊社はこのたびInfortrend社と国内代理店契約を結びました。主なラインナップとしまして

VMwareやXenでのVDI用ストレージや高速DBで用いる【EonstorDSシリーズ】

小規模から大規模まで幅広いラインナップをそろえた【EonNASシリーズ】

と、なっております。

今回は、小規模環境用タワー型NAS【EonNAS Pro510】をレポートいたします。

EonNASの特徴としましては、NASベースOSでオープンソラリスを採用し、ファイルシステムはZFSを採用しております。

ZFSを採用した最大の理由は「サイレントデータコラプション」を起こさないNASを作り上げたかったとのことです。

この「サイレントデータコラプション」は日本語に直すと「静かにデータが壊れていく」とのこと。グーグルで検索しても日本ではヒットが少ないです。私も知らなかったのであまり公になっていない言葉のようです。欧州の研究所での実験結果ではストレージの容量1TBに対して2,3のデータが壊れているそうです。データの破損なのでHDDの故障ではありませんからRAIDで防ぐことはできません。もしNASを動かしているOS領域のデータが破損してしまうとNASそのものへアクセス出来なくなります。当然、データへのアクセスも出来なくなります。

EonNASはこのような状況を作り出さないように開発されたNASになります。

それ以外は一般的なNASと大きな変わりはありません。仕様を簡単に下記にまとめてみました。

●3.5インチ SATA HDD 5台搭載可能なタワー型NAS。
●RAID 0,1,5,6,10 対応
●CIFS、AFP、NFS対応。WindowsでもMacでもLinuxでも共有ストレージで使用出来ます。
●iSCSI対応。VMware、Xen、HYPER-Vの共有ストレージで使用可能。
●重複排他機能搭載。無駄なデータを削除して容量をしっかり確保。
●スナップショット機能搭載。
●2台のEonNAS Proシステム間でプールミラー、レプリケーション対応。
●外部ポート(USB)にHDDを接続しバックアップ可能。
●日本語GUIで簡単設定。フロントパネルでIPアドレスを設定し、Webブラウザから設定となります。
スタートアップガイドは日本語ですがマニュアルは英語となります。(現在、日本語化を進めております。9月中にリリース予定)
本体です。
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裏面のUSBはバックアップデバイスを取り付けるためです。キーボードとかをつけることは出来ません。モニタポートは使用できません。
設定画面です。
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ブラウザを使って、フロントパネルから設定したIP、デフォルトIP(NIC1は10.0.0.2)、専用のスキャンソフト(Windows専用)を使って上記トップメニューを表示します。
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設定メニューです。左側にメニューが並んでいます。ここからRAID設定やユーザー管理や共有フォルダ等設定していきます。
店舗デモ機は2TBx5(RAID6)構築済み。円グラフの青い部分は空き容量。オレンジが使用容量です。
iSCSIのボリュームを作成すると使用容量に割り当てられます。店舗のVMwareデモ環境に共有ストレージとしてマウント済み。
複数のiSCSIボリュームを作ることも出来ます。
設定は日本語で出来ます。ヘルプは英語です。
速度を計測してみました。
おなじみのCDMをネットワーク共有フォルダ上で実行。
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WindowsServer機から上記共有フォルダに5GBのデータを転送してみました。
510raid6cifs転送
iSCSIのボリュームを作成し、イニシエータでマウントした領域に5GBのデータを転送してみました。
510raid6iscsi転送
ベンチマークの結果から、Windows上でのネットワーク共有(CIFS)として使用する分では普通です。CDMは遅めですが、データを直接送った値は他社のNASと遜色ありません。
iSCSIでの転送レートは1000Tの帯域以上出ています。5GBのデータを約30秒で転送。
以上の結果から
Excelやpdfと言った社内で共有化する小さいデータは共有フォルダ領域。
数GBの画像や映像データは専用PCにiSCSI領域を持たせて高速転送スピードで時間短縮。
のようにボリュームの使い分けが可能です。
搭載するHDD
EonNASに搭載していただくHDDはInfortrend純正か、動作確認リストに記載されたモデルのみとなります。
弊社では本体単体販売ではサポート対象外とさせていただきます。純正HDD搭載モデルか弊社にて動作確認済みHDDを搭載しましたモデルをお求めください。(NASのトラブルはNAS本体よりHDDが原因のケースが大半です。
保守に関して
保守に関してですが、標準では3年間後出しセンドバック保証となります。Infortrend純正HDDを同時購入の場合はHDDも同等の保守が適応されます。ですが、後出しセンドバック保守では数週間使用できないことになります。それでは業務に支障がでるお客様に有料で3年間翌日営業日平日オンサイトを設けております。同時購入をお勧めいたします。
まとめ
今回ご紹介いたしましたEonNASですが、マニュアルが現状では英語であったり、接続するためにネットワークの知識が必要ですので敷居は少々高めです。しかし、ローエンドの低価格NASで満足できない方には非常におもしろいNASとなっております。今後は今回書き切れませんでした各種ツールに関してアップしていきます。当店でデモ中ですのでお気軽にご来店ください。

NAS1台での運用は危険!バックアップを用意しましょう。

2013年8月19日 月曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 1 分 5 秒

当店はPCサーバ以外にもDAS・NASも販売しております。運用方法を聞きますとメインサーバのデータバックアップで使用するとの声が多いです。

PCサーバやMacのデータをバックアップする方は多いのですが、DAS・NASだけで運用していて、バックアップを行わない方が非常に多いです。

なぜ行わないかを聞きますと、RAID化してあるからデータは消えないので大丈夫とのことです。

ここが根本的な間違いです。それであればRAIDを組んだPCサーバはバックアップする必要がありません。RAIDはHDDを冗長化することですのでバックアップを取らなくても良いと言うことではありません。

本体の故障、接続ケーブルの断線、HDDが数本同時に故障、NASを構成するOSそのものが不具合を起こしてしまう、間違ってデータを上書きしてしまった、データを削除してしまったなどRAIDで対応できない故障はいくつもあります。この場合にデータの保管先が1つだけではどうにもできません。

また、社内の共有データ保管庫として使用していて、この1台が故障してしまうと業務が停止してしまいます。そのときの損失は相当な金額になります。

メーカーの修理はあくまでもハードウェアの物理修理ですので、データに関しては保証対象外です。(メーカーサイトの保証規定に記載があります。)故障箇所によってはデータが完全消去となります。

実際、ネットで検索しますとDAS・NASのデータ復旧業者様のサイトは多数みつかります。バックアップを取らずに運用して故障してしまい、是か非でもデータを取り出したいケースが非常に多いことがわかります。復旧するデータ容量によっては100万以上の金額になるケースもあるとのことです。同機種を数台買える金額、ハイエンドなストレージを購入できる金額です。

このようなケースに遭遇する前に1台で運用しているならバックアップ機を必ず導入しましょう。何かあってからでは遅いです。

 

 

 

10GbEのスイッチとストレージを導入して仮想化速度の大幅アップ!

2013年8月12日 月曜日
この記事を読むのにかかる時間の目安: 約 1 分 10 秒

昨今のストレージは簡単に10TBや20TBを構築できます。RAIDコントローラのパフォーマンスも上がったことで速度も飛躍的に上がりました。しかし、ネットワークが1000BASE-Tではどうやっても100MB/s程度しかデータの転送はできません。上位機種の10GbEですが去年までは導入したくても100万円オーバーが普通でした。しかし、非常にお手頃な10GbEのスイッチが登場しました。

ネットギア製の、XS708E-100AJSです。10GbE-Tのポートを8個持ち、内1ポートはSFP+とコンボになっています。LANケーブルはカテゴリ6eかカテゴリ7をご使用ください。1000Tのスイッチとしても動作しますので混在で使用も可能。

今回は弊社のVMware環境のスイッチを本機に交換しまして、速度の実験を行いました。ここで使用しましたNICはインテルのX540-T1です。VMwareのホストサーバに1枚、WindowsServer2008R2でVHDを実行中のiSCSI共有ストレージに1枚取り付け。文章では表現しにくいので図にするとこちらになります。

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計測した値は

①ホストサーバ10GbE(RX300S6)で仮想化共有ストレージ内のWindows7でCDM(赤の流れ

②ホストサーバ1GbE(RX100S6)で仮想化共有ストレージ内のWindows7でCDM(青の流れ

です。

①の結果

10GCDM

②の結果

1GCDM

以上の結果がでました。1000T上では100MB/Sが限界ですが、10GbEでは400MB/Sの値を出しています。今回は仮想化環境で実施しましたので物理環境であれば値はまだ上がるでしょう。ですが、10GbEを入れたから速度が大きく上がるわけではありません。速度がしっかり出るストレージを入れることから始まります。ストレージの転送速度を活かすために10GbEを導入となります。順序が逆では無駄な投資になりますのでご注意ください。

 

大容量でかつ高速なストレージ環境をご検討でしたら当店にて実機を交えてご提案いたします。お気軽にご来店ください。