Infortrend製NAS EonNAS 取り扱い開始しました

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弊社はこのたびInfortrend社と国内代理店契約を結びました。主なラインナップとしまして

VMwareやXenでのVDI用ストレージや高速DBで用いる【EonstorDSシリーズ】

小規模から大規模まで幅広いラインナップをそろえた【EonNASシリーズ】

と、なっております。

今回は、小規模環境用タワー型NAS【EonNAS Pro510】をレポートいたします。

EonNASの特徴としましては、NASベースOSでオープンソラリスを採用し、ファイルシステムはZFSを採用しております。

ZFSを採用した最大の理由は「サイレントデータコラプション」を起こさないNASを作り上げたかったとのことです。

この「サイレントデータコラプション」は日本語に直すと「静かにデータが壊れていく」とのこと。グーグルで検索しても日本ではヒットが少ないです。私も知らなかったのであまり公になっていない言葉のようです。欧州の研究所での実験結果ではストレージの容量1TBに対して2,3のデータが壊れているそうです。データの破損なのでHDDの故障ではありませんからRAIDで防ぐことはできません。もしNASを動かしているOS領域のデータが破損してしまうとNASそのものへアクセス出来なくなります。当然、データへのアクセスも出来なくなります。

EonNASはこのような状況を作り出さないように開発されたNASになります。

それ以外は一般的なNASと大きな変わりはありません。仕様を簡単に下記にまとめてみました。

●3.5インチ SATA HDD 5台搭載可能なタワー型NAS。
●RAID 0,1,5,6,10 対応
●CIFS、AFP、NFS対応。WindowsでもMacでもLinuxでも共有ストレージで使用出来ます。
●iSCSI対応。VMware、Xen、HYPER-Vの共有ストレージで使用可能。
●重複排他機能搭載。無駄なデータを削除して容量をしっかり確保。
●スナップショット機能搭載。
●2台のEonNAS Proシステム間でプールミラー、レプリケーション対応。
●外部ポート(USB)にHDDを接続しバックアップ可能。
●日本語GUIで簡単設定。フロントパネルでIPアドレスを設定し、Webブラウザから設定となります。
スタートアップガイドは日本語ですがマニュアルは英語となります。(現在、日本語化を進めております。9月中にリリース予定)
本体です。
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裏面のUSBはバックアップデバイスを取り付けるためです。キーボードとかをつけることは出来ません。モニタポートは使用できません。
設定画面です。
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ブラウザを使って、フロントパネルから設定したIP、デフォルトIP(NIC1は10.0.0.2)、専用のスキャンソフト(Windows専用)を使って上記トップメニューを表示します。
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設定メニューです。左側にメニューが並んでいます。ここからRAID設定やユーザー管理や共有フォルダ等設定していきます。
店舗デモ機は2TBx5(RAID6)構築済み。円グラフの青い部分は空き容量。オレンジが使用容量です。
iSCSIのボリュームを作成すると使用容量に割り当てられます。店舗のVMwareデモ環境に共有ストレージとしてマウント済み。
複数のiSCSIボリュームを作ることも出来ます。
設定は日本語で出来ます。ヘルプは英語です。
速度を計測してみました。
おなじみのCDMをネットワーク共有フォルダ上で実行。
510raid6icifs2
WindowsServer機から上記共有フォルダに5GBのデータを転送してみました。
510raid6cifs転送
iSCSIのボリュームを作成し、イニシエータでマウントした領域に5GBのデータを転送してみました。
510raid6iscsi転送
ベンチマークの結果から、Windows上でのネットワーク共有(CIFS)として使用する分では普通です。CDMは遅めですが、データを直接送った値は他社のNASと遜色ありません。
iSCSIでの転送レートは1000Tの帯域以上出ています。5GBのデータを約30秒で転送。
以上の結果から
Excelやpdfと言った社内で共有化する小さいデータは共有フォルダ領域。
数GBの画像や映像データは専用PCにiSCSI領域を持たせて高速転送スピードで時間短縮。
のようにボリュームの使い分けが可能です。
搭載するHDD
EonNASに搭載していただくHDDはInfortrend純正か、動作確認リストに記載されたモデルのみとなります。
弊社では本体単体販売ではサポート対象外とさせていただきます。純正HDD搭載モデルか弊社にて動作確認済みHDDを搭載しましたモデルをお求めください。(NASのトラブルはNAS本体よりHDDが原因のケースが大半です。
保守に関して
保守に関してですが、標準では3年間後出しセンドバック保証となります。Infortrend純正HDDを同時購入の場合はHDDも同等の保守が適応されます。ですが、後出しセンドバック保守では数週間使用できないことになります。それでは業務に支障がでるお客様に有料で3年間翌日営業日平日オンサイトを設けております。同時購入をお勧めいたします。
まとめ
今回ご紹介いたしましたEonNASですが、マニュアルが現状では英語であったり、接続するためにネットワークの知識が必要ですので敷居は少々高めです。しかし、ローエンドの低価格NASで満足できない方には非常におもしろいNASとなっております。今後は今回書き切れませんでした各種ツールに関してアップしていきます。当店でデモ中ですのでお気軽にご来店ください。

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