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日々巨大化していくコンピュータのデータ容量
その巨大なデータ容量要求に応えるのは日々厳しくなりつつあります。
もちろん大金をかければ大容量ストレージは購入出来ますが、EMC,NetAPP,HP,IBM等の著名メーカーのストレージは導入するのが到底無理・・・・というのが実際のところではないでしょうか。
ドライブ単体で10TBに到達していますが、1台では容量も速度も全然足りていない方がいらっしゃるのも事実。
そのジレンマを解決するストレージが登場しました。
HGST JBOD 4TB NL-SAS 60台搭載エンクロージャ
(HDD 60台含む)
外部インターフェース 12Gbps SAS
※接続には別途RAIDカードが必要です。
200V専用 リダンダント電源(標準2基)
12Gbps接続用 2mケーブル1本付属
メーカーセンドバック2年保証
価格:2,340,000円(税込)
こんなものでは容量が足りないという方は6TB 60本モデルもお取り寄せ可能です。
肝心のパフォーマンスですが、
ProliantDL360pG8
Xeon E5-2640 2基、16GBメモリ、300GB SAS 10krpm HDD 1台
Smart Array P420i/1GBキャッシュ
JBODストレージ接続用に富士通 EP420e(LSISAS3108) アレイコントローラカード PCI-Express3.0 2GBキャッシュ
OSはWindows Server2012R2 Standard 本体内蔵のRAIDから接続した300GB SAS HDDにインストールしました。
CrystalDiskMarkを使用して測定
■設定1
4TB 32本 RAID0構成(ライトバックキャッシュ有効 ドライブキャッシュ無効)
LSIのRAIDカードは1LUNあたり32本までしか設定が出来ない為この構成になりました。
パフォーマンスは抜群ですが、さすがにコレで運用するのはリスクが高すぎますね。
リスクを負ってでもパフォーマンスを追求したい方はこの設定で。
お勧めはしませんが・・・・
下記はHDD残量が10%を切った段階でのベンチマークです。
■設定2
4TB 28本 RAID5(ライトバックキャッシュ有効 ドライブキャッシュ無効)
先ほどのRAID0設定にHDDをもって行かれてしまったので、28本構成に。
本当は30本ずつにするべきなんでしょうが、RAID0設定に比べてHDDの本数も少ない割に、思ったよりもパフォーマンス低下が少ないです。
もちろん本格的なフラッシュストレージに比べると速度面では劣りますが、同じ容量をフラッシュストレージで構築しようとするとお値段の桁が1個変わってしまうので、費用面を加味するとこのJBODストレージでRAID5またはRAID6が現実的だと思います。
もちろん接続するRAIDカードやサーバ本体はバス周りが高速であることが条件になります。
こちらも下記はHDD残量が10%を切った段階でのベンチマークです。
さすがにRAID5はパフォーマンスが低下していますね。
ベンチマーク結果だけでは満足出来ないというお声が出そうなので、実際にデータを大量に溜め込んで、そのファイルをバックアップしてみました。
ちょっと意地悪にロングファイルネームを全力活用しています。
使用ソフトウェア:RealSync
バックアップデータ:96,691,512MB(約96.7TB)
終了時間:44時間28分
使用ソフトウェア:FastCopy
バックアップデータ:96,691,512MB(約96.7TB)
終了時間:14時間58分
内部転送とはいえ、強烈に早く終わりました。
バックグラウンド転送はしていないので間違ってはいないと思うのですが。
ちなみに間違えてベリファイを有効にしてしまったところ、1週間以上かかりました・・・・
この使用方法は実用向きではないですね。
標準保証はメーカーのセンドバック保証ですが、スペアディスクは別途ご提供可能です。
既に小型のストレージでは容量が足りない方は是非ご検討ください。