テープ装置と言えば過去のデバイスと言われがちですが、まだまだ健在です。とは言っても全てが健在では無く現在の大容量ストレージ時代に合っているのはLTO6となります。非圧縮で2TBのデータを保管できます。今回は2種類のLTO6を検証してみました。 まず1台目は一番ポピュラーな内蔵型SASタイプです。IBM製です。当然のことながらSASカードが必要になります。今回は実験ですので無茶な接続方法をしておりますが、本来は5インチベイに内蔵となります。 2台目はUSB3.0で接続する外付けタイプです。こちらは株式会社ユニテックス様が開発しましたモデルです。一番のメリットは接続のためにSASカードを必要としないことです。USB3.0を搭載していれば省スペースのPCやノートPCでも使用できます。 LTO6はLTFS(Linear Tape File System)というフォーマットを持っています。この規格を用いてテープをフォーマットしますとHDD感覚でデータをドラッグ&ドロップできます。 IBMドライブはこちらから無償でダウンロードが可能です。
ユニテックス様のモデルはWindows版とMac版がございます。購入したドライブタイプにそのOS用のLTFSツールが付属しています。 今回はWindows上で実施してみます。
LTFS化しますとこのようにドライブのように見えます。ダブルクリックしますと普通に開きます。LドライブがSAS、UドライブがUSB3.0です。 それではここにデータを送ってみます。今回は25GBのデータを1つ送ります。結果としては下記のようになりました。 速度面はやはりSASに軍配が上がります。公称値に近い値が出ています。USB3.0はSASには劣りますが他のUSB3.0デバイスと遜色ない程度の速度です。
通常のHDDやUSBメモリのようにちょっとしたデータを書き込み読み込みさせてみました。しかしテープですので毎回ヘッドが動いてしまい、レスポンスは非常に悪いです。このような使い方は向いていません。
今回はLTFSを実施しましたが、もちろん今まで通りの使い方も可能です。その場合はテープへの書き込みはARCSERVEやBackupExecといった昔から使われていますバックアップソフトを使用します。これらのソフトはLTFSに対応しておりませんのでご注意ください。またUSB3.0もサポートしておりません。
これらを踏まえると、使い方としてはある程度大きなデータを一気に書き込むことです。通常のファイルサーバのバックアップと言うより1プロジェクト単位のデータの保管と言った使い方になります。
ブルーレイ1枚を丸々使うような巨大サイズのCG、動画、設計図と言ったところでしょうか。または金融関係での音声データの保管に向いています。テープはHDDと違い保管しやすいのでタグを貼って金庫に保管することもできます。大事なデータを抜き出して保管できるのはテープデバイスの強みです。用件に合わせてバックアップを取り、もしもの時にも備えておきましょう。
ただいまこちらのLTO6をおすすめしております。