Microsoft ソフトウェアライセンス ガイド
1. Windowsのソフトウェアライセンス

Windowsのライセンス形態をいくつかご紹介します。
OEMライセンス(Original Equipment Manufacturer)
OEMライセンスは、PCメーカー(Dell、HP、Lenovoなど)によって販売されるPCにプリインストールされるライセンスです。このライセンスはそのPC専用であり、別のPCへの移行はできません。通常、OEMライセンスはリーズナブルな価格で提供されます。
リテールライセンス(Retail)
リテールライセンスは、個別に購入できるライセンスです。このライセンスは、PC間での移行が許可されており、再インストールや別のPCに移動することができます(ただし、同時に2台以上のPCで使用することはできません)。
ボリュームライセンス(Volume License)
企業や教育機関、政府機関向けのライセンスです。このライセンスは、一定の数量以上を一括で購入することにより、割引が適用される場合があります。また、サーバーライセンスやリモートアクセスの使用など、特定の使用目的に応じた製品も含まれます。Windowsのバージョンに応じて、異なるライセンス形態が提供されています。
2. SQL Serverのソフトウェアライセンス

SQL Serverは、Windows OS上で動作するリレーショナルデータベースの一つです。
他のデータベースと比べて使いやすさが評価されており、日本国内でも非常に人気のあるデータベースとして広く認知されています。
コアライセンス(Core License)
SQL Serverは、データベースサーバーに接続するクライアント数に関係なく、サーバーのコア数に基づいてライセンスされます。コアライセンスでは、サーバーに搭載されているプロセッサのコア数に応じてライセンスを購入する必要があります。通常、2コア単位でライセンスが販売されます。
クライアントアクセスライセンス(CAL)
SQL ServerのCALライセンスは、ユーザーまたはデバイス単位でライセンスされます。CALを購入することで、SQL Serverにアクセスするクライアント(ユーザーまたはデバイス)を定義し、それに応じたライセンス料を支払います。CALは、ユーザーCAL(特定のユーザー)またはデバイスCAL(特定のデバイス)として購入できます。
ボリュームライセンス(Volume License)
SQL Serverは、企業や大規模な組織向けに、ボリュームライセンス契約を通じて購入することができます。この契約では、大量に購入することで割引が適用される場合があります。
3. Office(LTSC)のソフトウェアライセンス

Office(LTSC)は、通常のOffice製品とは異なるライセンス形態を採用しています。
Office LTSC(Long-Term Servicing Channel)
Office LTSCは、主に企業や団体向けに提供される長期サポートバージョンです。通常のOffice 365やMicrosoft 365のようにクラウドサービスに依存せず、オンプレミスでの使用を重視しています。LTSC版は、セキュリティ更新やバグ修正は提供されますが、新機能の追加はありません。通常、5年間のサポートが提供されます。
サブスクリプションモデル(Microsoft 365)との違い
Office LTSCは、クラウドベースのサービスを含まないオンプレミス型のソフトウェアであり、Microsoft 365のような月額または年額で提供されるクラウドサービスとは異なります。Microsoft 365は、定期的な機能更新、OneDriveやTeamsなどのクラウド機能を提供しますが、Office LTSCはこれらの機能が含まれていません。
まとめ
・Windows はOEM、リテール、ボリュームライセンスなど様々なライセンス形態があり、企業や個人の利用状況に応じた選択が可能です。
・SQL Server はコアライセンスやCALライセンスの選択肢があり、サーバーの規模やクライアント数に応じたライセンス形態が適用されます。
・Office LTSC は、クラウドサービスなしで安定性を重視した製品であり、企業向けに長期的にサポートされるバージョンです。