ファイルサーバー・ストレージのあれこれ、初級編(第一回)

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■はじめに

PCやサーバーの大容量化が進み、大容量ストレージの需要が高まっています。

クライアントPCでもテラバイト規模のドライブが当たり前となり、扱うデータも同様に大きくなっています。
作業の成果であるファイルをオフィスで共有するために使うファイルサーバーやストレージも同様に大容量の物が必要になり、従来のファイルサーバーでは容量不足になったりファイルサーバーのデータが膨大になりすぎたためバックアップが難しくなるなど新たな問題も出てきています。

不定期にはなりますが、サーバー店スタッフが商品として取り扱ったファイルサーバー・ストレージについての情報や実測値、使用感などについて記事にしていきます。

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■ストレージとはなんなのか

簡単に言ってしまえば、大きなくくりで言えば記憶したデジタルデータを電源を切っても記憶しておける媒体であればなんでもストレージです。

最近はあまり使わなくなったフロッピーディスクもストレージですし、USBメモリや光学メディアや磁気メディアもストレージです。
各PCに搭載されているHDDももちろんストレージです。

ここでは大容量のディスクアレイを中心に扱っていく予定です。

少し前まではバックアップといえば磁気テープ装置(DATドライブ・DLTドライブなど)を使用して残していくのがメジャーな方法でしたし、現在でも銀行や行政、企業のDBなどの特に重要なデータは磁気テープに残されることが多いです。

■HDDについて

大容量のNASやDASなどのストレージアレイも基本はハードディスクの集合体です。
現在、現場で使用されているハードディスクは大別して下記の通りです。

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・SAS(Serial Attached SCSI)
業務用の重要な環境で使用されるドライブ
一般のHDDと比べて耐久性も高く、速度も速いがコストは比較的高いです。
DBサーバーなどランダムアクセスの速度が重要な環境では必須となることが多いです。

・SATA(Serial ATA)
一般のPCにも使用される規格
サーバーやストレージ向けの高耐久性のモデルもあり、SASと比べるとコスト単位の容量が大きいのでファイルサーバーやエントリー向けのモデルでよく使用されます。

・SSD(Solid State Drive)
記憶領域に半導体素子メモリを利用したドライブ
ドライブの方式が半導体になっているが接続方式はHDDと同じSATAやSAS
方式にも寄るが物理ディスクのHDDと比べてアクセス速度が速いので、ランダムアクセスのスループットを上げる場合に非常に有効
ただし容量単価が高く、書き込みのたびに素子が劣化するため寿命が短い

HDDと同様にSATAとSASの物があります

・FC(Fiber Channel)
非常に高速な転送速度が必要なSAN(ストレージエリアネットワーク)などで使用される
FCスイッチやサーバー側にFCホストバスアダプターを用意するなど全体の環境を整える必要がある
非常に高コスト

ここでは主にSASとSATAを中心に扱っていく予定です。
それでは第一回はここまで


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