Primergy TX100S3 にMB994SP-4S+SAS+SSDを搭載して見ました

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好評販売中のPrimergyTX100S3の5インチベイに2.5インチユニット MB994SP-4S を搭載して、2.5インチを4本搭載できるようにカスタムしました当店オリジナルモデルを作成しました。

SATAではファイルサーバとして使うには問題無いですが、DBサーバや仮想化サーバでは、CPUやメモリに余裕があってもディスク周りがボトルネックとなります。そのため高速のSASを使用するケースが一般的です。そのSASを圧倒的にスピードで上回るSSDを使用するケースも増えて来ております。

しかしTX100S3はSATA以外を搭載することが本体仕様上難しいです。そこでMB994SP-4Sという2.5インチのSSDとSASが4本利用なユニットを組込ました。ストレージパフォーマンスを引き出すために6Gb RAIDカードも必須となります。

写真のように5インチベイを取り外してMB994SP-4S を搭載します。若干当たりがでてきついところもあります。

RAIDカード(富士通純正 6Gb 512Mキャッシュモデル)をPCI-Eに取り付け、SAS対応ケーブルでMB994SP-4Sの4つのコネクタと接続します。

TX100S3は昔の白い電源コネクタを搭載しておりません。そこでSATAの電源を変換するケーブルを用いてMB994SP-4Sへ電源供給します。

ハードウェアとしてのセッティングはここまでです。その後はMB994SP-4SへSAS、SSDを搭載して頂き、RAIDカードのWebBIOSでお好みのRAID設定を行ってください。今回はHDDの速度重視での実験をするために下記のような構成を行いました。

●富士通純正 RAIDカード上

2.5インチSAS 73GB 15,000rpm(ST973451SS) 2本でRAID0(WriteキャッシュON)

SSD128GB(OCZ Agility4 AGT4-25SAT3-128G) 2本でRAID0(WriteキャッシュON)

●TX100S3 オンボード エンベデットRAID

3.5インチSATA 160GB 4本でRAID1+0(WriteキャッシュON)

●OS WindowsServer2008R2 Std

OSインストール後にベンチマークを行いました。

SAS 73GB(15k)x2本でRAID0(WriteキャッシュON)

SSDx2本でRAID0

SATAx4本でRAID10(WriteキャッシュON)

以上の結果から、SASもかなりの速度を出しておりますが、SSDにはかないません。SATAは至って普通の速度です。ストレージの速度を上げるのであれば現状ではSSDを利用するのがベストな選択です。ですが、SSDは速度と引き替えに故障するタイミングが分かりません。また商品の品質にバラツキが多いため速度が出る組み合わせとそうでない組み合わせも御座います。まだまだ安定性が未知な部分も御座います。このような状態を改善しましたOCZ社のエンタープライズSSDもございます。価格は高めですがメーカーで品質を高めたモデルとなりますのでこちらを利用されるのもありかと思います。なお単品販売は出来ません。サーバーとの組込販売のみでご提供となりますので都度お見積いたします。

こういった状況からSSD領域で使用するデータは必ずバックアップを取ってください。データが消失しても復旧が出来る環境を構成せずに運用していますと突然データが消え全てが台無しになる可能性が十分考えられます。

MB994SP-4S内でSASまたはSATAを2本でRAID1を構成してOS領域として運用。SSD2本でRAID0を構成してDB領域として運用。本体内部の3.5インチSATAを2本でRAID1、4本でRAID1+0を構成してデータのバックアップ先として運用。この組み合わせが標準的かと考えます。本体が故障する場合もありますので外部ストレージにバックアップを取る方法も必要です。

注意点として、本機の電源容量が250Wのためこれ以上のパーツ増設は厳しいです。NICを1枚追加ぐらいが限界かもしれません。Prime95でCPU100%実施時の消費電力が200Wほどでした。また、富士通様ではこのようなカスタムは行っておりませんのでお問い合わせは当店までお願い致します。

今回はTX100S3を利用しましたが、他社サーバーでも構成が可能です。都度お見積致しますのでお問い合わせフォームからご連絡いただければ対応いたします。

 


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