知っておきたいサーバ節電の豆知識:メモリの構成で消費電力はどう変わるのか? E5 Xeon モデルケース

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以前の記事()で、メモリの搭載で消費電力がどう変化するか実験しました。サーバもXeon E5が搭載され、主力メモリもpc3-12800 へと変わりました。大容量のメモリでもお値段が安くなっていますので大量にメモリを積むケースが増えて来ております。そこで久しぶりにメモリを搭載することでどう消費電力が変化するか実験してみました。

測定内容

測定内容は、以下の通りです。

測定したハードウェア

FUJITSU PRIMERGY TX200 S7
CPU : Intel Xeon E5-2430 x2CPU ( 6Core / 2.2GHz )
RAM : PC3-12800 Registered ECC データラム製
HDD : SATA 1TB 7,200rpm x 2
OS : Windows 7 Pro 64bit
その他 : 450W リダンダント電源を2基搭載済み

測定した内容

以下の4項目を測定しました。
(1) 待機電力
(2) アイドル時
(3) CPU/メモリ 負荷時
(4) CPU/メモリ/HDD 負荷時

テスト内容について

・CPU負荷テストには「PRIME95」を使用
・メモリ負荷テストには「memori_eat V1.00」等を使用(複数のソフトを併用)
・HDD負荷テストには「GFileCreato」を使用
・電力測定には、ワットチェッカーを使用
・いちばん消費電力が高くなった瞬間の数値を記録しています。
・テストはすべて手動で行っているので、ある程度の誤差が発生する可能性があります。

結果

以下のような結果になりました。

メモリ構成(1) 待機電力(2) アイドル時(3) CPU 負荷時(4) CPU/メモリ/HDD 負荷時

メモリ枚数別・消費電力表(1)(2)(3)(4)
pc3-12800 Reg16GB x 12枚(192GB) 10W 116W 308W 300W
pc3-12800 Reg8GB x 12枚(96GB) 10W 116W 313W 318W
pc3-10600 LV Reg16GB x 12枚(192GB) 10W 115W 285W 260W
pc3-12800 Reg16GB x6枚(96GB) 10W 113W 268W 250W

メモリの枚数では待機電力が変わりませんでした。また、1枚当たりの容量では変化がございませんでした。起動時、アイドル時も大きな変化は無かったのですが過負荷をかけたときに変化が見えました。

「容量より枚数」「低電力メモリは効果がある」

16GBを6枚と8GBを12枚では総容量は同じ96GBですが、消費電力が異なりました。DDR3 レジスタードメモリは搭載枚数が多いほど消費電力が増える傾向にあります。通常のメモリが1.5Vに対して、省電力メモリは1.35vです。省電力メモリは過負荷時に効果を発揮しているのが分かります。

以上の結果を踏まえますと、pc3-12800 LV 16GB が節電としては一番効果があります。ですが弊社での扱いが現在御座いません。そのため今回はPC3-10600 LVメモリを使用しました。16GBモジュール自体の値段は少々高めですが、長時間かつ高負荷の環境では電気代で元が取れるのではないでしょうか。


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